ルワンダ健康保険サポートプロジェクトとは
ルワンダの貧しい農村部では健康保険に加入していない世帯が多く、病気やケガで病院に行くことができず放置してしまい、働けなくなったり死んでしまったりすることが日常的に起こっています。健康保険料を肩代わりすることで、コーヒー農家の人々が安心してコーヒーづくりに取り組めるようにサポートするプロジェクトです。
わたしたちは2018年から毎年、コーヒー農家に対して毎年500人分の健康保険のサポートを行ってきました。現在、世界的なコロナウイルスの流行にあって、ルワンダの貧しい農村部のような医療体制が脆弱な地域にとって、健康保険の加入は必要性がますます高まっています。
フイエ・マウンテンコーヒー社のデイビッド・ルバンザンガボ氏は農家に対して健康保険を広める「セイビンググループ」を組織しています。その活動を日本から支えるための支援プロジェクトで、集めた支援金は100%健康保険として活用されます。
ルワンダのコーヒー農家の暮らし
ルワンダのフイエ・マウンテン地域では、ほとんどが1世帯あたり約200本のコーヒーの木を所有する小規模農家です。コーヒーチェリー以外にもバナナなどの農作物を作っていますが、農家にとってコーヒーチェリーは貴重な換金作物です。実際コーヒーチェリーは売るためのものであり、コーヒーを飲む習慣はほとんどありません。
コーヒーチェリーから得られる収入は、1本あたり2kg収穫できるコーヒーの木を200本所有している場合で年間400kg。コーヒーチェリーの買取額が1kgあたり30〜45円として換算すると、コーヒーチェリーから得られる世帯収入は年間12,000円から18,000円となります。
一人あたり年間500円の健康保険料は6人家族(両親+子供4人)の場合、世帯収入の約20%にもなる高額な出費です。もし病気になり健康保険に入っていないと1〜2万円の出費となり、そのまま放置すると働けなくなったり死んでしまうこともあるのですが、健康な時に未来の病気やケガの備えとして健康保険に加入することはとても難しいことです。
健康保険を肩代わりすることでもしもの時の出費が抑えられ、コーヒー農家の人々が安心して農業を営むことができます。日本から健康保険料をサポートすることはコーヒー農家の人々の暮らしを下支えすることはもちろん、ひいては日本でルワンダコーヒーを飲むことができるための大切な役割を担っています。